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インシュリンの発見で糖尿病に光

Frederick Grant Banting
フレデリック・グラント・バンティング
Charles Herbert Best
チャールズ・ハーバート・ベスト

左がベスト、右がバンティング。前に映っているのは、実験に使われた糖尿病の犬。
左がベスト、右がバンティング。前に映っているのは、実験に使われた糖尿病の犬。


Art Words 広瀬 直子




医薬界における今世紀最大の発見に数えられるインシュリン(高血糖の治療薬)を発見したのは、トロント大学の研究者フレデリック・バンティング博士率いる研究スタッフです。

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1920年秋、バンティング博士は、糖尿障害のミステリーを紐解くアイデアを思いつきます。このアイデアが基礎となり、1921年夏、トロント大学の研究室で、すい臓からの抽出成分で抗糖尿性質をもつものが発見されます。そして、糖尿病の犬で実験を行って成功。

インシュリンの発見でノーベル賞を受賞したのは、バンティングのほか、研究チームを統制したJ.J.R. マックリード教授と技術貢献をしたJ.B. コリップの3人でした。しかしバンティング博士は学生助手であったベストの功績を称えて、ノーベル賞の受賞金の半分をベストに贈ります。

そのようないきさつから、現在のカナダで「インシュリンの発見者」として一番名を知られるのはバンティングとベストであり、トロント大学の医学研究施設はBanting and Best Department of Medical Research (医学研究バンティング・ベスト・デパートメント)と、彼ら2人の名を掲げています。ここでは今も世界のトップクラスの医学研究が続けられています。

1920年代のインシュリンの発見から80年以上経った今も、糖尿病の完治方法はありません。しかし、当時、糖尿病に襲われた人にとって、この病気は死を意味しました。彼らの発見のおかげで、これまでに世界中で数多くの人々の命が救われ、現在の糖尿病患者はインシュリンがあるために普通の生活を送ることができるようになっています。



≪著者プロフィール≫
広瀬直子
フリーランスの編集者・ライター・翻訳者。過去約7年間『とりりあむ』の編集を担当させていただいております。
 

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