Born In Canada ―カナダの有名企業


カナディアンタイヤ社


JETRO 中村 和生


今回は、皆さんにおそらく最も馴染み深いカナダ企業の紹介です。財布の中を見てみてください。カナダ紙幣のほかに何か入っていませんか?赤や緑、紫、茶色、色とりどりの紙幣。この紙幣をクーポンとして発行しているのがお馴染みのカナディアン・タイヤ社です。

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カナディアン・タイヤ社は1927年に設立され、家庭用品、スポーツ用品、ガーデン用品、自動車用品等を販売し、今や従業員45000人の大企業になりました。年間に発行されるショッピング・カタログは、その数なんと900万部。お店も東海岸から西海岸まで453店を構えており、そのカバーエリアは全人口の91%に及びます。カナダの85%の人々はカナディアン・タイヤまで車で15分以内のところに住んでいるという話もあります。同社によれば、カナダ国民の60%は、毎月カナディアン・タイヤで買い物をしているそうです。

さて、話は、カナディアン・タイヤ社の発行する紙幣(カナディアン・タイヤ・マネー)に戻ります。1950年代、各石油会社の販売競争は激しく、各社ともにお皿やトースターなどを販促品として提供していたそうです。カナディアン・タイヤ社は、その対抗策としてこの紙幣を発行するに至りました。もちろん、結果はカナディアン・タイヤ社の大勝利。この紙幣は1958年に導入されてからずっと続いており、今発行されているのは21番目のシリーズだそうです。現在、お札の額は5¢、10¢、25¢、50¢、$1、$2の6種類。一見、モノポリーゲームに使われるおもちゃのお札に見えますが、このお札には最新の偽造防止技術が使われているそうです。お財布の中からカナディアン・タイヤ・マネーを一枚取り出してみてください。どこかにメープルの葉が隠れています。わかりますか?

カナディアン・タイヤ・マネーを地面と水平にし、目線まで上げてください。紙幣の肖像であるサンディ・マクタイヤ氏の左耳の横に、メープルの葉が浮き出てきます!

私たちの生活に密着したカナディアン・タイヤ社は、『グローブ・アンド・メール』紙が発行する『リポート・オン・ビジネス』誌の「働きたいカナダ企業(Best Companies to Work for in Canada)」特集で35回も選ばれ、1999年には、第一位に選ばれています。

カナディアン・タイヤ社では、1993年から店舗の改装・改築計画を進めており、2005年までに全体の約75%の店舗が新しいスタイルの店舗に生まれ変わるそうです。今後ますます、私たちにとって身近な企業になっていくことでしょう。

≪著者プロフィール≫
中村和生
日本貿易振興会(ジェトロ)勤務。カナダに来て約1年。カナダ企業への対日ビジネス支援を行っています。日本における拠点設立、対日ビジネスへ興味のある企業がございましたら、ぜひご紹介ください。

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