インタビュー・シリーズ この人に聞きたい


子供の目線で教育を
トロント補習授業校 藤岡 暁 校長





ART WORDS 広瀬 直子


会員の多くのお子様が通っているトロント補習授業校に3ヶ月前に就任した藤岡校長に、トロントの印象や授業校についての感想、考えについて話を伺いました。

◇◇◇

―カナダ滞在は今回が初めてだそうですが、トロントの印象はいかがですか?

藤岡: 外国に来たことを意識させない町ですね。英語が完璧に話せなくても人は親切ですし、100以上の民族が住んでいて、ジロジロ見られるようなことはなく、自然になじむことができました。知らないところなのに不安になることがありません。そして、大都市なのにその中に自然が融合しています。山が好きなのですが、トロントに来て生活の中で自然が身近になり、休みには州立公園などに出かけています。


―トロント補習授業校の特色は何だとお考えですか?

藤岡: 帰国目的の生徒が中心であること、そして日本の教育方針に従って4教科を教える規模の大きい学校であることです。


―補習校に対する考え、方針などをお聞かせください。

藤岡: 子供たちは普段現地校に通っていますから、補習校は1週間に1度だけ来てくれる学校です。教職員もまた、普段は自分の仕事をしていて、その合間に補習校の授業の準備しています。そういった中で、子供たちと教職員に、私たちからどこまで要求すればいいのか、バランスを探っているところですが、子供たちも、教職員も「早く来週の土曜日にならないかな」と思ってくれるような場所であることを大切にしたいですね。そして、一人一人が自分を高めることのできる場所であってほしい、と思います。

私がこれまでの教員生活でモットーにしてきたのは「初めに子供ありき」。子供があっての仕事です。子供の目線に立って仕事をすることが大切だと思っています。「教えなくちゃ」ではなくて、子供が何を考えているのか、何を感じているのか、を考えることが学級経営の基本だと思っています。


―コミュニケーションが大切だということでしょうか。

藤岡: 先生と子供の間で意思の疎通が成り立たないと、子供は先生から何も受け取りません。その逆に先生のことが好きだと、勉強もやる気が起きます。これは、保護者の皆様にお願いしたいことなのですが、教職員に対してご意見があれば、子供でなく、私どもに直接伝えていただきたいのです。保護者の皆様と私どもの間に何か、ギクシャクしたものがあれば、一番困るのは子供になってしまうからです。


―ほかに、保護者の皆様へのメッセージはありますか。

藤岡: 日本の教育を子供に与える、という意味ではご自宅での援助も大変貴重です。そして、現地校からでも、補習校からでも、子供が家に帰ってきたらぜひ「今日はどんな勉強した?友達とどんな話をした?」と聞いてあげてください。


―ありがとうございました。



≪著者プロフィール≫
広瀬直子  
フリーランスの編集者・ライター・翻訳者。過去約7年間『とりりあむ』の編集を担当させていただいております。

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