Born In Canada ―カナダの有名企業



カナダサイクルアンドモーター社
CCM




JETRO 中村 和生


いよいよ冬到来。カナダの冬を代表するスポーツといえば、国技でもあるアイスホッケーを思い出します。NHLが労使交渉中のため今シーズンは未だ開幕していないのは寂しい限りですが、それでも街のスケートリンクでは子供たちが元気にスケートやアイスホッケーを楽しんでいます。今回は、このアイスホッケーを約100年に渡って支えてきた会社、カナダサイクルアンドモーター社(以下、CCM社)を紹介します。

名前のとおり、CCM社は、もともと自転車メーカーでした。100年以上も前のこと、アメリカの自転車市場は飽和状態に達したアメリカでは、自転車メーカーが北の市場に目を向けるようになっていました。1899年、アメリカの自転車メーカーのカナダ進出に対抗すべく、カナダの5つの自転車メーカーが結束し、オンタリオ州ウエストンにCCM社を発足させます。しかし、発足後5年もするとカナダの自転車市場も飽和状態に達してしまいました。そこには、冬が長いという季節的な問題もあったようです。CCM社は自動車を輸入したり製造したりすることにも挑戦したものの、うまく行かず、その頃、急速に伸びていたアイスホッケー市場に参入していくことになりました。

ここで、カナダのアイスホッケーの歴史を簡単に振り返ってみましょう。北米で初めてアイスホッケーが始まったのは1870年代とされています。ノバスコシア州ハリファックスに駐留していた英国兵が凍った池の上で大会を催したのが始まりだったそうです。また、モントリオールでマギル大学の生徒が始めたのも、ちょうど同じ頃でした。1885年には、北米大陸で初めて4チームによるアイスホッケーリーグがキングストン市に誕生したとされています。そして1892年には英国人のカナダ総督であったスタンレー卿がアイスホッケーに感銘を受け、銀色のトロフィーを購入し、それが毎年、ベストチームへ渡されるようになりました。それが今日のNHLのスタンレーカップとなったのです。 もっと詳しく知りたい方はこちらを(http://nhl.com/hockeyu/history/evolution.html)ご覧ください。

話はCCM社にもどります。CCM社がアイスホッケー市場に参入して30年もすると、アイスホッケー用スケート靴の市場を独占するようになります。当時、アイスホッケー選手の90%がCCM社のスケート靴を愛用していたそうです。事実、1939年から1969年にかけてNHLの得点王は全員、CCM社のスケート靴を履いていたそうです。NHLの2003-2004シーズンにおいても100名を超える選手たちがCCM社のスケート靴(Vector? Pro)を履き、スタンレーカップの決勝戦(タンパ・ベイ対カルガリー)では、ヘルメット、グローブ、ホッケーパンツの3分野において、CCM社の製品が独占したそうです。もちろん、タンパ・ベイとカルガリーのチームが着ていたジャージのオフィシャル・サプライヤーもCCM社でした。

現在、アイスホッケー市場では、NikeやBauer等強豪メーカーがひしめいていますが、CCM社はこれからもずっとアイスホッケーを支えていって欲しいカナダ企業です。


*参考ページ

CCM社ウェブサイト:http://en.ccmsports.com/corpo/index.php
ホッケーの歴史:http://nhl.com/hockeyu/history/evolution.html



≪著者プロフィール≫
中村和生
日本貿易振興会(ジェトロ)勤務。カナダに来て約1年。カナダ企業への対日ビジネス支援を行っています。日本における拠点設立、対日ビジネスへ興味のある企業がございましたら、ぜひご紹介ください。

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