たまに行くならこんな店


「懐石遊膳 橋本」



フジフイルム  土肥 幸児


女性のこころをくすぐる本格懐石ランチ

西麻布や青山にある洒落たカフェのように、女性が午後のひと時をゆっくり友達と共に過ごすことの出来るようなお店は、たとえダウンタウンでも探すのは困難。子供がいると、学校のお迎え時間が迫ってくれば楽しいひと時も明日までお預けとなる。気軽な友達と集まるには最も手軽な自宅もいいが、他人の分まで料理作って、コーヒー淹れるのも面倒だろう。 

どこかいい雰囲気でおしゃべりが出来て、それでお腹も満足するという3倍おいしいところはないものかと思うものだが、それならば少し趣向を変えて懐石ランチは如何だろうか。 たまには体に優しくヘルシーな懐石料理を食べながら、おしゃべりに花を咲かせるというのも乙なもの。 懐石が嫌いな女性はいないと筆者は思っているし、海外にいながら本格懐石ランチに舌鼓を打つという贅沢な行為に、その日は充実感もひときわ、のはず。

ミシサガ市北東、Hwy401からDixie Rd.を北へ少し走ったところに「懐石遊膳 橋本」がある。滞在が長い方は「曙」と聞いてピンとくるだろう。 実は2001年に、ケータリングメインの商売に区切りをつけ、ご自身の本名を看板にした「懐石遊膳 橋本」を立ち上げたとのこと。 四国出身の橋本オーナーは、料理によっては数日前から仕込み始めるという気合の入れようで、店の内装も半年かけてご自身で作ったそうだ。 

今年の秋から新たにランチメニューに加えたのが、女性を意識した「点心膳」。 お値段も$20と手頃で、器や盛り付けが日本のワビサビを醸し出している。 「点心膳」はその名の通り、様々な食材を少しずつ丸盆に盛り付けた作りになっており、素朴ながらも懐石の魂を十分に取り込んだ一品。 「点心膳」に限ったことではないが、「懐石遊膳橋本」の料理は素材の味を極限まで引き立てる為に、食材選びに一切の妥協を許さない橋本オーナーが独自に取り寄せた特選品が数多く使われている。

筆者がいただいた栗おこわ(「点心膳」の付け合せ:写真参照)は小布施の老舗を思い出させるほんのり甘い食感で、大粒の栗とお米の絶妙なマッチングに、おかわりしたくなる逸品だった。「点心膳」の内容は毎回変わるので、頻繁に足を運んでも飽きることがないのは女性にとって嬉しいこと。 この「点心膳」はランチだけの特別メニューで予約が必要。



懐石からは離れるが、食後にはサイフォンで丁寧に淹れてくれる珈琲を頂くのもいい。 読者の皆さんには、ご自身のみならずぜひとも奥様に「点心膳」ランチをお勧め頂きたい。 株が上がること間違いない。 また、日頃の感謝を込めて、本格懐石ディナーをご夫婦で楽しまれるのも格別ではないだろうか。

また一つ、駐在生活の楽しみが増えた。

<メニュー>
昼: 「点心膳」  $20.00 
  「ミニ懐石」  $35.00 
夜: 懐石コース  $100.00 / $150.00
  

<懐石遊膳 橋本>
6435 Dixie Road #10 Mississauga, ON. L5T 1X4
TEL: 905-670-5559 (要予約)
ウェブサイト: http://www.kaiseki.ca 

 

≪著者プロフィール≫
土肥 幸児
昭和43年生まれ。 神奈川県出身。 富士写真フィルムの国内営業、海外営業を経て99年トロント赴任。 趣味は車の他、ホテルのアメニティーグッズ収集、スキー、旅行、それに地図を眺めること。 

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