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こんな時には・・・カナダ暮らし実用情報 トルネードにご注意! 広報委員 川井 修
この夏、皆様はいかがお過ごしでしょうか。トロントの夏というのをはじめて経験したのですが、トロントの夏というは涼しいものだと思っておりました私にとっては、「思ったよりも蒸し暑いな〜」というのが実感です。周りの人に聞いてみると、今年は例年にない暑さだとか。これも地球温暖化の影響なのでしょうか。さて、今年はじめてトロントの夏を経験し暑さ以上に驚いたことがあります。それは、8月19日にオンタリオ州南部のファーガス近郊(トロント市街地から直線で約65キロのところ)で発生した2つのトルネードです。前任地のカンザスシティーでは、毎年、5月〜7月になると数十のトルネードが発生し、戦々恐々としていたのですが、トロントでは夏場の気象災害は殆どないと聞いていたので安心していたところ、先日のトルネード被害。ここでも発生するのかという驚きと、ここで発生したらどうなるかと思ううちに不安になってきました。そこで今回は、カナダでのトルネードの発生状況及び対処方法についてご紹介させて頂きたいと思います。
1.トルネードに関する基礎知識 (1)トルネードの種類 北米では、トルネード(竜巻)はツイスターとも呼ばれており、空中たつまき(ファネル・アロフト / funnel aloft)、水上たつまき(ウォータースパウト / waterspout)の3つの種類に分類されています。陸上たつまきは、地表に達する強力な渦は大きな被害を与えますが、空中たつまきは地表には影響を与えません。水面上の空気が高速で回転する場合は水面が荒れて、海面上にものすごい水煙を立ちあげることがあります。 (2)トルネードの正体 トルネードの中心部は異常な低圧になっていて、周囲の空気が猛烈な勢いで中心部に引き込まれて上昇していき、空気は低圧部に行くにつれて膨張し冷されます。湿った空気が冷されると雲や霧が発生し、それらは空気の流れに従って渦を巻きながら上昇していきます。これがトルネードによく見られるロート雲の正体です。 (3)トルネードの大きさ トルネードの大きさは、F0からF5までの段階に区分され表されます。これは、「藤田スケール」と呼ばれるもので、1971年に藤田哲也博士(当時シカゴ大学教授)が考案したもので、現在では、世界の殆どの国々でトルネード(竜巻)の大きさ表すのに使用されています。藤田スケールによるトルネードの大きさと被害状況の関係については、以下のウェッブ・サイトをご覧下さい。http://www.fujita-scale.com/lab_index.html 2.カナダでのトルネード発生状況および その傾向 カナダでトルネードが多く発生する地域は、オンタリオ州南部、アルバータ州、ケベック州南部、サスカチュワン、マニトバ州からサンダーベイ(オンタリオ州北部)にかけての地域、ブリティッシュ・コロンビア州内陸部およびニュー・ブランズウィック州西部の広い地域でです。カナダ環境省とウィルフレッド・ロリエ大学(オンタリオ州ワーテルロー)のエーセン氏の研究報告書によれば、カナダにおけるトルネードの過去の発生状況およびその傾向は以下のとおりとなっています。
カナダでのトルネード被害・ワースト10
3.トルネード対処法
8月19日にファーガスで発生した2つのトルネードの大きさはF2とF3。両方とも地面に到達した際の直径は約300mで、家屋の崩壊などの被害が出たものの、幸いにしても死傷者はありませんでした。カナダでの年間発生件数は米国(約700件)の約9分の1、毎年のようにF4級が発生している米国と比べると被害の規模もそれほど大きくはない思います。米国においては、発生して消滅するまで約300kmもの長い距離を移動したケースも珍しくありません。仮に、過去のウィンザー、バリー、サドバリーや今回のファーガスで発生したようなF3級の直径数百メートルのトルネードが300km移動したとしたら・・・。これは私のとり越し苦労だと思いますが、気象災害はいつどこで発生するかわかりません。皆さんもトルネードなどの気象災害にはくれぐれもご注意下さい。 【参考ウェブ・サイト】 カナダ環境省 http://www.mb.ec.gc.ca/air/summersevere/ae00s02.en.html ウィルフレッド・ロリエ大学のエーセン氏の研究報告書 http://www.sentex.net/~cmeisen/nina/Can_clima.html |