What's going on in Toronto



"カナビスウィーク"とはいったい…?





フリーランスライター 三藤あゆみ


「5月4日〜10日、トロントはカナビスウィーク(大麻週間)です」というポスターや雑誌広告が目につく。

大麻撲滅週間ではなくて、その逆。マリファナ使用合法化のキャンペーン週間である。

カナダでは、激しい痛みの続く病気を持つ患者に対して、医師が薬用大麻を処方することができるようになっっている。カナビスウィークは、「医療用だけでなく、健康な人にもレクリエーション目的の使用を認めるべきだ」と主張する人々が主催するイベントと政治運動の週である。

アクティビストの中には、お酒は良くて大麻がダメなのは選択の自由という人権を侵害していると主張する人もいれば、政府がしっかり管理してお酒やタバコのように課税対象にしたほうが安全で実用的だという人もいる。

数年前、トロントのアクティビスト達は、政治運動やデモ集会だけでなく、いわゆるカナビスカルチャーを祝うお祭り週間を作ろうというコンセプトを打ち出した。音楽コンサートやパフォーマンスを呼び物にしたり、屋台などを出店して、フェスティバル化しようというのが主催者たちの目標だ。

同性愛者の人権を主張しライフスタイルを祝う「プライド・ウィーク」が、トロントの夏の恒例イベントとして盛り上がるようになり、市に経済効果をもたらすまでになったが、カナビスウィークの主催者たちも、そんなイメージを描いているのだろうか。

今年は5月6日の土曜日にトロントのダウンタウンでマリファナマーチと呼ばれる行進が行われる。この日は世界の200都市でマリファナマーチが行われる予定だ。その中には東京、大阪、札幌、名古屋なども入っている。毎年大規模に行われるのはシアトルで、10万人を超える人々が集まる。

ところで、カナダは世界で最も、中・高校生のマリファナ使用率が高いと報告されている。15歳以上のカナダ人の45%が、少なくとも一度は使用したことがあるとの統計も出ている。ちなみに2位はスイス。オランダはマリファナが合法化されており、アムステルダム市内のコーヒーショップで吸えるというので有名だが、青年による使用率はカナダよりかなり下だ。

カナダにはマリファナ・パーティーという政治政党もあり、支持率は低いが、それでも選挙では3万から4万票を獲得するのでここ数年は共産党などを抜いている。また、NDP(新民主党)のリーダー、ジャック・レイトン氏などは、合法化や政府が大麻の売買を管理することに関してポジティブな態度を見せている。

トロントの「カナビスウィーク」は、ニュースとしては注目度が高いので、ここ数年メディアからの注目を浴びているが、イベントへの参加者や、メジャーなスポンサーは実際には少ない。マリファナマーチの週末は、天気が良ければ観光客や野次馬の見物人の人出のほうが多い。昨年の参加者は約1万人だったという。






≪著者プロフィール≫
三藤あゆみ
フリーランスライター/翻訳家、映像プロダクション通訳。日本の高校卒業後イギリスへ渡り、後にトロントに移住。埼玉県生まれ。
 

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