
What's going on in Toronto
RED EYEという名のカクテル
ビールにクラマトジュースをミックスするのはカナダ流?
フリーランスライター 三藤あゆみ
この夏、トロント界隈では「レッドアイ(Red Eye)」というビールカクテルがちょっとした話題を呼んでいる。レッドアイの何がそんなに珍しいのかと言うと・・・クラマト(Clamato)をビールに混ぜたちょっと風変わりなカクテルだから。ボトルに入った既製品のレッドアイは、ビアストアで入手できる。
「クラマトって何?」とおっしゃる方は、これはカナダ名物なのでレッドアイより先にまずクラマトを一度お試しを。その正体は、クラム(ハマグリ)のエキスとトマトジュースをブレンドした一見トマトジュースのようなドリンク。トロント周辺ではたいていどこのスーパーでも手に入る。V8野菜ジュースが好きな方ならけっこういける、と思うはず。
さて、ビアストアで販売しているレッドアイだが(正しくはカクテルか)、これはラガービールとクラマトを約4:1の割合で混ぜたもの。Mott's社がこれを発売する前からレッドアイは、これまたクラマトを使ったブラディシーザー(Bloody
Caesar)と共に、カナダ生まれのカクテルとして存在していたようだ。アルバータ州などではビールにクラマトを混ぜて飲むと二日酔いに効くといわれているらしい。サスカチュワン州の一部でも、ビールとクラムスープ・・・という組合せがあるという。トマト+ハマグリエキス+ビール・・・と、思うと何だか異様な飲み物の感するが、これはカナダだけではなくドミニカ共和国の人にもけっこう人気なのだそう。
ところで、「Mott'sのクラマトやクラマトを使ったカクテルが好き」というのは、食文化におけるカナダのアイデンティティの一つになっている。もちろん、クラマトの売り上げを伸ばしたいMott'sが、商品が売れるように定期的に話題になるような事をしかけるのは当然だが、それにしてもMott'sのブラディシーザーカクテルは、カナダ国内で年間約2.5億本は売れているというから、やはりこれは国民的ドリンクのようだ。
ちなみにアメリカ合衆国では一般には「クラマトって気持ち悪い」という反応が多いらしいし、好きな人々の間でも「慣れればおいしい」ということになっているという。
さて、カナダには知る人ぞ知る「ビーファマト(Beefamato)」というドリンクもある。こちらはハマグリエキスではなくて、ビーフスープをトマトジュースに加えたものだ。クラマト、V8、ビーファマトというのは、いずれも食欲のないときに夏バテ防止になるというカナダ人も少なくない。そして、飲みすぎた翌朝には、レッドアイで迎え酒・・・がカナダ流か。
参考:トロントスター、Cadburyウエブサイト、オンラインエンサイコロペディア他
≪著者プロフィール≫
三藤あゆみ
フリーランスライター/翻訳家、映像プロダクション通訳。日本の高校卒業後イギリスへ渡り、後にトロントに移住。埼玉県生まれ。
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