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ミニシリーズ ミニシリーズ第1弾
York University, Schulich School of Business
今回は「すぐに上手くなる」考え方ではなく、「根本から上達する」練習の工夫、考え方の紹介です。 練習の工夫 練習方法について、ここで説明したいと思います。 1. 打ちっぱなし練習場ではピッチングなどの短いものからスタートすること。 いきなりドライバーからはじめたい気持ちは分かるのですが、短いクラブで始め、クラブをコントロールできるよう心がけることが肝要です。長いクラブほど、「手が見つからない」スイングになってしまいます。手が見つからないというのは、グリップが、体の正面から外れ、手でバックスイングをした結果です。例えば、手でヒョイと持ち上げたり、ヨイショと担いだり、グイとトップで反動をつけるスイングなどです。スイング中、体の正面(ヘソの位置のイメージ)に常にグリップが収まっていれば(=アドレスで構えたときの手の位を変えない)、クラブはコントロールできるようになっています。 「手が見つからない」という表現は、ベン・ホーガンの名著『モダンゴルフ』(日本語版)からもじった表現ですが、もう少しこの意味を解説したいと思います。「手が見つからない」というのは、スイング中、特にトップで、手が、パワーを生み出す胴体の大切な筋肉とつがっていない、バラバラの状態にあることを指します。つまりトップスイングで、感覚的に手と足の筋肉がつながってない状態なので、ダウンスイングで足の筋肉の張りが腕の筋肉に伝わらないのです。 この結果、いわゆる手打ちになり、飛距離も不十分となり、方向性も安定しません。人の体の筋肉はすべてつながっており、ダウンスイングでは、足(左)のリードで膝、腰、胴体そして腕へと順序良く筋肉の引っ張り合いを起こすのです。そしてその瞬発力と弾力性で人の体はスピンを起こし、ボールを飛ばすようになっています。体のパワーを効率よくボールに伝えることが重要です。これがいわゆる"シンクロナイズ"すると言うことです。これがあるからこそ、プロのスイングはシンプルで簡単そうに見え、軽く振ってボールが飛んでいるように見えるのです。こうしたインパクトでは、アドレスで構えた位置にクラブは真っ直ぐに戻ってきます。そうでないと体が突っ込んだり(右肩が突っ込む典型)、手打ちになったりとボールは飛びませんし、ボールの回転も真っ直ぐのスピンになりません。その結果、いくら毎回スイングの細かいところを直しても、次回には、前のスイングを忘れるという繰り返しになってしまうのです。 大きな筋肉(足を中心に)を使うことの意義がここにあります。練習中よく「ああ、分かった」と思うことがありますが、これは小さな筋肉を使った感覚であり、次には忘れてしまっているという経験がどなたにもあると思います。大きな筋肉を使った打ち方を習得するためには、楽なスイングで打つことは不可能です。かなりきついかもしれませんが、その後の大きな成果は期待できると信じています。ゴルフはハードなゲームという本当の意味がここにあります。この動作がスムーズになってくると、それが快感に変わってきます。最初はきついかもしれませんが、筋肉の連動により、体の歪みがなくなり、体の故障もなくなってきます。そして健康な体を作ることができるかもしれません。 2. 一度ミスした球をもう一度、故意に同じミスをしてみる 「これは変?」と思われるかもしれませんが、非常に重要な練習です。例えば、3メートルほどのパッティングの練習で、入れることばかり考えていませんか?もしミスすれば、また同じミスをわざとやってみることをお勧めします。なぜそういうミスになるのかが、ご自身の感覚で理解できれば、同じミスを繰り返さないようになってきます。練習場では、いい球を打つことだけを目指すのではなく、なぜそういうミスが出るのかをご自身の感覚で養うことが上達の第一歩です。 この「感覚で養う」、という表現はちょっと難しいかもしれません。その理由は、全てのゴルファーは自分自身の感覚を持っており、この感覚は誰にも真似することができませんし、表現することは本当に困難だからです。ゴルフを教える際に誤解が生じ、ゴルフを難しくしています。感覚で養うということは、本人の感覚でしか分かりません。ミスの出るパターンの感覚を植え付けるまでやってみて、それを絶対にやらないという目標がとても重要です。中途半端にではなく、「徹底的に同じミスを意識的に繰り返す」ことができれば、次のステップへとつなげられると思います。 3. 30ヤードほどのアプローチで、クラブフェースにボールを乗せる感じで打ってみる。 三つ目のこの練習法が一番、手打ちを防ぐ重要な練習になります。クラブにボールを乗せる感じで打つには手打ちではできません。上体とクラブが一体化して、スイングできなければ"ボーン"と飛んでいったり、ダフったりとアプローチの距離がまったく合いません。つまりボールを"手ではじく"打ち方になってしまうのです。手打ちの方は、グリーン周りから5ヤード程にピンが立っていると、ザックリやオーバーなどして距離が合わないという経験がよくあるかもしれませんね。ボールを乗せる感じで打つという表現は難しいかもしれませんが、"スイングプレーンをなぞってみる"という表現が適当かもしれません。 スイングプレーンをなぞる意識をもつと、足と胴体、そして腕の筋肉を一体化させて、ゆっくり筋肉が連動する意識をもつ練習になります。これだと飛ばそうという意識は全くなくなると思います。これが、練習方法1で述べた、シンクロナイズドスイングの基本中の基本になります。本当にこの練習は最重要事項項目に入るものです。練習場では、いかに体の筋肉の動きを意識するかを最重要視し、飛ばすことを忘れることが大切です。手打ちではなく、足と胴体と一体となったアプローチができるようになると、次からゴルフの世界が変わることでしょう。この練習には、忍耐が伴うかもしれませんが、短期間で上達できる、私のお勧めの練習方法です。大きなショットでも全く同じです。
まとめ 以上に書いてきたことは、私の経験でありますので、人によって当てはまる方、当てはまらない方、様々だと思います。ただ、社会人になってからゴルフをはじめた私自身の経験では、足と大きな筋肉を使って、回転でボールを打つことを理解してから、急激にゴルフが変わった記憶があります。少ない時間を有効に使い、短期間で上達するのは大変なことかと思いますが、考え方次第で全ては変わると信じております。私の独断と経験から得たものですが、皆様のお役に立てば光栄です。皆様のカナダでのゴルフがもっと充実し、コンペなどでもご活躍され、そしていつまでもゴルフを楽しまれることを願っております。
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