リレー随筆

 

カナダ的なものとは・・・

三井住友銀行 会田 南



三井住友銀行の会田です。トロントに赴任して3年が経ちます。今回、初めて、トリリアムの原稿を依頼されました。3年もカナダに駐在している訳ですから、カナダの政治・経済や、モザイク文化のこととか、そこそこ語ることが出来るだろうと、自分でも思っていました。ところが、いざテーマを決めようと、色々と考えてみますと、恥ずかしいことに、語るだけの知識も経験もないことに気付き、愕然としてしまいました。とんでも無い思い上がりでした。やっぱり、カナダを語るのには、3年は短いです。と言う訳で、大上段に振りかぶるのは止めまして、カナダ3年生の会田が気に入っている、身の回りのカナダ的なものベストスリーを紹介させて頂くことにしました。3位から行きます。

3位は、<愛想の無さ>です。カナダ人は愛想が悪いと感じているのは私だけでしょうか。私は昔8年ほど、愛想の良い国ナンバーワンのイタリアに駐在したことがありますので、赴任当初は、カナダ人の愛想の無さに少し寂しい思いをしました。イタリアでは、例えば、若い女性が道を歩いていれば、必ず、「お嬢さん、可愛いね。」とか、「その洋服素敵だね。」とか声を掛けることが、男性に義務付けられています。ただ、義務ですから、けっこう疲れます。

田舎に行くと違うのかもしれませんが、少なくともトロントのダウンタウンでは、あまり華美な挨拶をしたり人付き合いに複雑に気を遣ったりしなくても円滑な人間関係に支障を来たすことは無いと思われます。そうだと分ってしまうと、逆に気が楽で、疲れません。最近、この<愛想の無さ>が、とても気に入っています。

第2位は、<団結しないところ>です。もう少し正確に表現すると、<小団結はするけど、大団結はしないところ>です。カナダって会が多いなと感じているのは私だけでしょうか。「ミクシーいらずの国」と言うんでしょうか、好きな者同士、お国が同じもの同士、宗教が同じもの同士、趣味が同じ者同士等等、色々な会が組織されて、それぞれが勝手に活発に活動をしていますよね。

でも、よく言われることですが、カナダ全体が横断的に団結するのは、なかなか難しい様です。その辺の微妙なバランス感覚、とても気に入っています。

さて、燦然と輝く第1位は、<頑張らないところ>です。日本人は頑張り過ぎです。私はどちらかと言うとイタリア系ですので、日頃、ラテンのノリで生活していますが、それでも、やる時はやります。

今、9月20日の午後11時15分です。お客様の周年行事でお食事をさせて頂いた後、車を飛ばしてオフィスに戻って来たところです。トリリアムの原稿を書く為です。締切り迄、あと、45分です(昔、古内東子が、「あと、45分」って歌ってました)。実は今日、中村広報部長にお会いする機会があって、それと無く締切りの延長を打診してみました。締切り間際迄サボっていた私が悪いのですが、まさか、「会田さん、午前零時までに送ってくれたら良いから」と仰るとは。

ダニエル・パウターってご存知ですか。世界一やさしい応援歌と言われて世界中で大ヒットしている「バッドデイ」を歌っているバンクーバー出身のシンガーソングライターです。私が今一番気に入っている歌です。落ち込んだ時とか、頑張っても結果が出ない時とかに聴くのにお勧めです。とてもシンプルでやさしいメロディに、こんな歌詞を乗せて歌います。カナダ人の頑張らなさ、優しさの、真骨頂です。ご存知無い方は、是非一度ご試聴あれ。


♪このところ、色々、外してばっかりなんだろう?
無理やり笑って、何処へ出掛けるの?
今日は、ついて無かった、それだけのことさ。
そんなに頑張らなかったって良いんだよ・・・♪



次回の執筆は、損害保険ジャパン角田様にお願い致しました。

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