私のとっておきの店
エーゲ海の居酒屋風レストラン「Ouzeri」
テーブルいっぱいにおつまみを並べて飲むのがギリシア流
フリーランスライター 三藤あゆみ
トロントの地下鉄チェスター駅周辺からペイプ駅の間をダンフォース・アベニュー沿いに広がるリトルアテネは、かつては大衆食堂のようなギリシア料理の店と、ギリシア人の男たちが集まってポーカーをしたりサッカーの試合をテレビで見るカフェネオンとよばれるコーヒー屋、そしてウエディング専門店ばかりが軒をつらねる一角だった。ところがここ10年ぐらいのうちに、地中海のリゾートにあるようなカフェバーやレストランが次々と開店し、すっかりトレンディな一角に変身した。
ダンフォース沿いに続く数多くのレストランの中、私のお気に入りで、日本からのお客さんをお連れしても好評なのが、エーゲ海料理を出すギリシアの居酒屋スタイルの店「Ouzeri」。
北米でギリシア料理といえば、スブラキ(シシケバブ)やムサカばかりが有名だが、エーゲ海地方は日本のように山が海にせまった土地だけあって、じつは海の幸、山の幸を使ったバラエティ豊かな伝統料理がある。
店の名前にもなっている“Ouzeri(ウゼリ)”は、ギリシアではウゾやワインなどのお酒を飲ませ、家庭料理風のおつまみを出すタイプの店のことをいう。
ダンフォースにあるレストラン「Ouzeri」でも、タコ、イカ、カキ、エビ、エスカルゴなどを使ったシーフード料理や、豚、羊、鶏などの串焼き、ミートボール、ハンバーグ、ソーセージ、そしてピタブレッド(インドの“ナン”のような平らなパン)につける様々なディップなど、多くの前菜を用意している。
では、私のお気に入りメニューを少しご紹介・・・。
ディップのトリプルコンボ
好きなディップを3つ選び、ピタブレッドにのせて食べる。
たとえば、
@メリザノサラタ(Melitzanosalata)
ナスをローストし、塩、ガーリック、ハーブ、オリーブオイルなどを加え、あえたもの。
Aタラモサラタ(Taramosalata)
一時日本でも流行ったディップ。塩漬けタラコに、すりおろした玉ねぎ、レモン汁、オリーブオイルを加え、クリームまたは潰したジャガイモに混ぜる。
Bティロサラタ(Tirosalata )
ローストした赤ピーマンをすりおろし、ヤギのフェタチーズに混ぜて香辛料を加えたもの。
タコ料理
タコを塩、レモン、ハーブ、オリーブオイルなどでマリネしたOctapodi Toursi がおいしかった。このほかに、トマトソースガーリック焼き、塩をふってグリルしたものにレモンとオリーブオイルをかけたものも。
ドルマデス レモナート(Dolmades Lemonato)
ドルマデスは、ピラフを柔らかいぶどうの葉で巻いた料理。小さめのロールキャベツみたいなものだが、シソのような風味がある。卵をレモン汁でといたクリーミーなソースで食べる。
4、5人で出かけたときは、これに加えて、生ガキ、ビフテキ(ヨーグルトソースで食べるハンバーグ)、カラマキ(スブラキ単品。チキン、ラム、ポークから選べる)などを注文する。このほかに、鶏レバーをハーブと野菜で炒め赤ワインで仕上げたものや、イカのグリルもおいしい。
多人数の場合は、上記のような前菜にメインコースを1つか2つ注文し、皆でシェアしているテーブルも見かける。
さて、お酒のほうもギリシア流にいってみたい・・・という方は、ウゾやレツィーナをぜひお試しください。
レツィーナは、ギリシアに古代から伝わる松脂の風味がする白ワイン。仁丹のようなフレーバーが舌に残り、ハーブやガーリック、オリーブオイルを使ったシーフード料理によくあう。
ギリシアはワイン発祥の地、今でもギリシア神話のワインの神様ディオニソスに祈りを捧げて造るという赤ワインを試してみるのも楽しい。ビールは、カナダで人気のあるものはだいたい揃えているが、ギリシアからの輸入物は1種類のみ。
スマートカジュアルでOKの気取らない店だが、夜はキャンドルをいくつも灯し、地中海リゾートのレストランのような雰囲気を演出している。少し時間をかけて、おしゃべりをしながら食べたり飲んだりしたい時にお勧めの店だ。
料理の説明つきメニューがウエブサイトに掲載されています。http://www.ouzeri.com/
Ouzeri
500A Danforth Ave
Toronto, M4K 1P6
TEL:(416) 778-0500
営業時間:
月〜木 11:30a.m.-12:00a.m.
金、土 11:30a.m.-2:00a.m.
日 11:30a.m.-12:00a.m.
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