広報委員のひとりごと



 「夢のつづき」 


熊崎 潤



読者の皆様、広報委員の皆様、新年あけましておめでとうございます。


* * *


昨年のある商工会の会合で、最近どんな夢をみたか、という話題になりました。日頃温厚なK氏「部下を厳しく怒鳴っていた」(普段叱責したくても思い切りできないストレスがあったのでしょうか)。ゴルフ自慢のT氏「大観衆の前でティーショットしたら5メートルしか飛ばないチョロで目を覚まし・・・」。他にも、靴を履かずにゴルフをやった夢とか、ゴルフクラブの代わりに箒を振っているなどのいろいろな夢。話題としてはゴルフの夢が多いのが特徴。理想と現実のギャップが大きいのがその理由かもしれません。

ゴルフ好きY氏から聞いたユニークな夢は、「ティーショットの直前にハッと気がつくとズボンをはいていないで下着のまま。あわててホテルに戻って着替えている間にトーナメントが終了」。極めつけは、「ティーショットをしようとしてボールをセット。さあとクラブを振りかざして打ち始めたら、何故か突然ボールがトマトに変身。あ、これはイカン、トマトを打つのは男がすたる、クラブも汚れると、もう一度新しいボールをセットしたがやはり打ち始めるとトマトに変わる。これはおかしいともう一度。だが結果は同じでまたトマト。いつまでたっても永遠にショットが出来ない・・・」。Yさんは寝ながらいったい何回やり直しをしたのでしょうか。どうやらゴルフの夢では、アンダーパーをだしたりホールインワンしたりと本当の夢(Dream)のような夢をみることはあまりなく、むしろ「やめてくれ!夢なら覚めてくれ!」といった逆の夢(Nightmare)の方が多いようです。

良い夢、何か成功しそうな夢については、何故かあと一歩というところで目が覚める。子供の頃は、その続きがみたくてもう一度布団にもぐりこんで、眠くもないのに一生懸命夢の続きをみようとしたものです。しかし一回も成功したことはありません。せいぜい脈絡もなく全く別の夢をみるのが精一杯。続きが無理でも、目が覚めても幸せな気分になるような良い夢はもう一度みてみたいものです。こんな川柳がWEBにありました。「大発明 夢の録画を するビデオ」。

何故かそういう良い夢をみる回数が減ってきました。前述の会合で私がそう話すと、「そうだそうだ。最近もう一度みたい、続きをみてみたいと思う夢は少ないね、ストレスのせいかな寂しいね」と一同納得。子供の頃の純粋な思いが少なくなってきたせいでしょうか。

もう少し夢の話題のつづきです。

夢といってもいろいろな意味があります。寝ているときにみる夢ではなく、希望、願望、目的や欲求という意味にも使われます。子供のころ読んだものの中に、昔のアメリカ南部の農園で働く黒人奴隷がみんなで歌う場面がありました。「俺たちに必要なもの。それは生きてゆく勇気と、ちっぽけな夢、それに飢えないだけのパンとコーヒー」。そんな内容の歌詞でした。彼らにとっては、最後のパンとコーヒーがもっとも大事で切実なものだったのかもしれませんが、それだけでは足りず、勇気とか夢が人生にはやっぱり必要なんだ、と当時思ったので記憶に残っています。

今でも、世界の人口の2割10億人を超える人々が1日1ドル以下で生活し、2ドル以下で生活している人は5割を超え30億人以上という世銀の統計があります。そのような人々が思い描く夢や今一番欲しいものは何でしょうか。 (因みに世界でもっとも裕福な10億人(含む日本)は1日70ドルの所得)

人生に必要なものは何か。先日国連の人権会議で「人生に3つの必須事項」が議論(?)されたという話を聞きました。そこでの各国の人の意見です。
韓国人   : インターネットに唐辛子に朝鮮人参よ!
中国人   : お金に宴会に党員証よ!
フランス人 : パンにチーズにワインよ!
ドイツ人  : 労働とソーセージとビールよ!
イギリス人 : エチケットに友人にミルクティーよ!
アメリカ人 : 自由にビジネスにアイスクリームよ!
ブラジル人 : サンバにカーニバルにサッカーよ!
ロシア人  : 悲しみにあきらめにウオッカよ!
イタリア人 : グルメにオシャベリにキッスよ!
日本人は何か。
私が周りの人に聞いた答え :
コンビニに携帯電話に回転寿司よ!
カナダ人は何か。
一晩考えた私の答えは :
天然資源にホッケーにティムホートンよ!
                   

アメリカンドリームという言葉もあります。以前雑誌の中で猿谷要氏(東京女子大名誉教授)が、「アメリカンドリームで、後世に残るものは、ハリウッドとジャズ、それにジーンズ」ということを言われてました。日本にあてはめると何でしょうか。高度成長期なら「車にカメラにオートバイ」。今ならさしずめ「寿司にカラオケにTVゲーム」かもしれません。即席ラーメンも後世に残る大発明のようです。今や世界中で1日に実に1億人の人が食べ、しかも簡単で安い、ということで先日亡くなられた日清食品の安藤百福氏をニューヨークタイムズ紙が絶賛していました。

イチロー選手もアメリカンドリームを実現した1人でしょう。彼の大リーグ1シーズン最多安打262本の新記録に因んで編集された「夢をつかむイチロー262の言葉」という本があります。宮里藍の愛読書というので読んでみました。その最初のページは野球少年達に語る言葉です。「夢をつかむことというのは一気にはできません。小さなことを積み重ねることで、いつの日か信じられない力をだせるようになっていきます」。また200本を打ったあと新記録について聞かれた言葉は、「そのことは、まだ目標というより夢ですが、これがだんだん近づいてくると目標に変っていきます」。いずれもイチローらしさが伝わってくる言葉です。

最後に少しショックな数字。

日本青少年研究所が日米韓中の中学生高校生2千人を対象に、「21世紀の夢」を調査(99年)した結果がWEBに掲載されていました。その質問の抜粋と回答の比較です。

1. 人類にとって21世紀は希望のある社会になる
  YESの回答:中国90%、米国65%、韓国67%、日本40%
2. 国民の生活はより豊かになる
  YESの回答:中国85%、米国78%、韓国65%、日本32%
3. 科学の進歩で人類はより幸福になる
  YESの回答:中国86%、米国71%、韓国60%、日本40%
        

日本の若者には夢がないとよく言われますが数字でみると驚きです。これは各国の成熟度やその時の経済状況等にも左右されると思いますが、やはり日本の現代の社会・世相・大人の影響も大きいのではと考えさせられます。我々自身がもっと将来の夢やビジョンを語りその楽しさを伝えることも必要なのでしょう。「少年よ、そして社会人も会社も、大志を抱け」です。

いろいろと夢のように脈絡もなく独り言が続きましたが、夢の話のつづきもこの辺で。 さて、とりりあむ読者の皆さんは、どんなカナディアンドリームをみていますか、そしてどんな夢のつづきをみてみたいですか。



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