
Who's
Who Canada−著名カナダ人を知ろう
かつては学校泣かせのカリスマ不良高校生
今は『24 (Twenty Four) 』で国際的スター
キーファー・サザーランド Kiefer Sutherland
フリーランスライター 三藤あゆみ
北米はもちろん日本でも大ヒットし続けているサスペンス・アクションのテレビドラマ『24 (Twenty Four) 』。日本では、最初にビデオがリリースされた時から、次のエピソードをいちはやく借りるために開店前からビデオレンタル屋の前にファンが並ぶなど「熱狂度」はカナダより上をいっているようだ。ドラマの解説誌つきのDVDセットが売れたりもしている。
このドラマでテロリストと戦う主人公ジャック・バウアーを演じ、一躍国際的に有名になったのが、イギリス生まれトロント育ちのカナダ人俳優、キーファー・サザーランドである。
キーファーの家族にはカナダの著名人がそろう。父はさまざまな役をこなす演技派俳優のドナルド・サザーランド(テレビシリーズ『M☆A☆S☆H』ほか数々の映画に出演)、母は女優のシャーリー・ダグラス。キーファーの双子の姉も、トロントの映画撮影業界では名が知られている。
ハリウッド一家かと思えば、彼のおじいさんは、カナダが誇る医療制度の父と呼ばれるトミー・ダグラスである。トミー・ダグラスは、CBCテレビ番組「ザ・グレイテスト・カナディアン」の、偉大なカナダ人100人を選ぶ視聴者投票でトップの座に輝いている国民的英雄だ。
Kiefer William Frederick Dempsey George Rufus Sutherlandというのがキーファーの本名。祖母や祖父から名前をもらったほかに、父ドナルドが若い頃、借金をした友人たちに「息子が生まれたら、僕の人生にとって重要である君の名をつけるから」と、約束したことからこんなに長くなったというエピソード。
常に人々の注目の的であるファミリーメンバーの中で育ったうえに、両親の仕事や離婚の関係で、英国ロンドン、ロサンゼルス、トロントなどと何度も引っ越し、15回も転校し、子供なりにいろいろと苦労もしたらしい。
両親は彼が4歳の時に離婚。その後、母シャーリーが、キーファーと彼の双子の姉を連れてイギリスからカナダに戻る。トロントに住んで家庭のほうも少し落ち着きはじめ、キーファーは学校の陸上競技でオンタリオ州のトップ選手として活躍するなどしていた。しかし、ハイスクールに入学した頃から今度は本人が問題児となり、手に負えなくなった学校側から「他の生徒に悪影響があるのでできれば他の学校へ移ってほしい」といわれ、また転校。転校先で再びドロップアウト。そして今度はトロント郊外の町オーロラにある名門男子校セント・アンドリュース・カレッジへ入るが、そこも辞めてしまう。けっきょく高校生活は16歳になる前に中断、ニューヨークの演劇学校へ行くがこれまた卒業せず・・・。
しかしながら、子供の頃、母の舞台を見て感動し俳優になりたいと思って以来、その志は変わっていなかったようだ。不良だったティーンエージャーの頃にも父の作品をテレビで見て感動し、ロサンゼルスに移ってからは真剣に俳優をめざすようになったという。映画『スタンド・バイ・ミー』で不良少年の役をやったあたりから注目度もあがり、次々と出演のはなしがくるようになる。
はじめは個性派俳優の父ドナルド・サザーランドの七光りというのもあったようだが、キーファーの演技力や個性が認められ、『ツインピークス』、『三銃士The Three Musketeers』『A Few Good Men』、近年では『Phone Booth』『センティネル』など切れ目なくメジャー作品に出演しつづけている。
しかし、なんといっても彼を一躍スターにしたのは『24』。2002年には、ゴールデングローブ賞を受賞。その後もますます人気のシリーズで、日本でもファンは増え続けている。
昨年の12月で40歳になったキーファー・サザーランド、私生活のほうでも、結婚、2度の離婚、その他の恋愛騒動と、よく大衆紙を騒がせているが(もうずいぶん経つが、ジュリア・ロバーツとの婚約、直前にフラれるなどの報道もあった)、自分の娘のサラちゃんや、ステップチルドレンたちをたいへんかわいがる父親という一面もある。
≪著者プロフィール≫
三藤あゆみ
フリーランスライター/翻訳家。日本の高校卒業後イギリスへ渡り、後にトロントに移住。トロント大学卒(心理学、東アジア学専攻)。埼玉県生まれ。 |
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