カナディアン トリビアPLUS

 


フリーランスライター 三藤あゆみ


カナダのトリビア特集です。「知っていても役立たないが他の人にも教えたくなる」ようなカナダについての知識に加え、時には少しは役立ちそうな「トリビアPLUS(+)」も紹介していきます。読者の皆様からの情報提供も大歓迎です。「へぇー」と言わせるようなネタをご存知の方、ぜひご一報ください。

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体をつかったユニバーサルな定番ギャグ「顔にバイをぶつける」は、19世紀カナダの発明だった!

ハリウッドのサイレント映画全盛期には、パイを顔に投げつけるシーンをやるとかなりの笑いがとれたという。時代は変わり、いろいろと刺激も多い今日このごろは昔のように大爆笑とはいかないが、いまだにテレビや映画のコメディで使われている息の長いギャグである。

この「顔にパイ(Pie-in-the-face)」のギャグを作り出したのは、19世紀のカナダだという記録が残っている。最初にこれで観客を笑わせたのは、1889年、ニューファンドランドでトラベリング・メディシン・ショーを開催していたトーマス・ドク・ケリー。トラベリング・メディシン・ショーというのは、エンターテインメントのパフォーマンスを見せながら、不思議な特効薬を売リ歩く芸人によるショーのことで、日本の「ガマのあぶら」のようなもの。

ある日、ニューファンドランドのホテルにいたケリーは、何か悪いことをした少年を激怒したホテルのコックがパイを持って追いかけまわしているところに出くわした。コックがついにパイを少年に投げつけて、少年の服がパイでベタベタになると、一部始終を見ていた人々が大爆笑したのだそう。そこでケリーは「これはギャグに使える。顔にぶつけたらもっとウケるぞ」と考える。ケリーのアイデアは、案の定、大ヒットだった。

その後、カナダ出身の映画監督マック・セネットがハリウッドのサイレント映画で「顔にパイ」を使い、世界中に広まっていった。

新聞でもよく見ると思うが、最近は記者会見中の政治家やオピニオンリーダーにパイを投げつけるのが流行中である。


カナダ統計トリビア さて、ニューファンドランドといえば・・・禁煙先進国といわれるカナダの中で一番スモーカーが多い州は、ニューファンドランド&ラブラドール州である。

タバコの値段は1箱8ドル以上、禁煙に関する法律もかなり厳しくなったカナダ。それでもカナダ人の約5分の1が喫煙者。

この数字に大きく貢献しているのは、ニューファンドランド&ラブラドール州で25%がスモーカー。それと肩をならべるのがケベック州。一方、スモーカーが一番少ない州は、ブリティッシュ・コロンビア(16.3%)である。

しかし、カナダ統計局のデータによれば「喘息持ちの人がカナダで一番少ない州」のもニューファンドランド&ラブラドール。気管支がじょうぶな人が多いのだろうか?? ニューフィーたちは他に、テレビを見ている平均時間がカナダで一番長いという記録も持っている。週平均19時間で、カナダ全体の平均を5時間も上回る。


カナダ統計局のデータを見たついでにもうひとつ。「暖冬といえどもやっぱり寒い」といって家にこもっている方、カナダの本当の寒さはトロントでは味わえません。カナダの最低気温記録は、-63℃!

ユーコン・テリトリーのスナッグで記録されたもの。そのとき温度の記録を担当していた研究者の手記によると・・・温度計のある小屋へ行く途中、自分の息がキラキラと結晶になって空中に残っていくのを見て、今朝は新記録が出るかもしれないと期待でいっぱいだった。やはり温度計は今までで最低の−63℃をさしていたが、いざ記録しようとすると寒すぎてペンのインクが凍り字が書けなかったのだそう。気温が変化してしまう前になんとかせねばと、彼はペンの先で温度計のメモリのところに傷をつけて、温度計ごと研究室に送ったという話。

 


≪著者プロフィール≫
三藤あゆみ
フリーランスジャーナリスト/翻訳家。日本の高校卒業後イギリスへ渡り、後にトロントに移住。トロント大学卒。埼玉県生まれ。

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