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カナダ医療体験談
その4 〜小話3部作〜
困った体験その3
「年に一度は定期健康診断−見つかったのは・・・」
商工会事務局 伊東 義員
年に一度は健康診断を受けないといけないなと思いながら、なかなか受けられなかった。駐在員の時には、出張で日本に行った時に人間ドックに入ったりしたが、その内、日本への出張そのものがなくなってしまった。その代わり、エクゼクティブとその奥さんは、会社の費用で専門医療機関にて年次健康診断を受けることになった。
ミッドタウンにある会社指定の医療機関オフィスに出向き、ほぼ1日かけて、いろいろな検査を受けた。とても、綺麗なオフィスで、スタッフも若い人(女性だけでなく)で、とても気持ちがいい。難は英語だったこと。これが日本語だったら、日本で受けていた人間ドックと同じだなあ、と思いながら、ことは進む。献血、心電図、運動機能、レントゲン、聴覚、視覚 などなど。そうそう、たしか、直腸検査も。最後は、運動服と運動靴に着替え、トレッドミルで心肺機能を見る検査も。これが、結構つらい。日ごろの運動不足がもろにでる。検査が終わると、かなり詳細なレポートが送られてくる。そして、希望すると、ファミリードクターにも、そのコピーを送ってくれる。かなり安心できるもので、数年通った。当時、おなじ会社のVPが、検査の前日、夜中の2時頃まで客と飲んでいて、翌朝そのまま検査に行った。結果? 当然、いいはずがない。かつて見たこともないほどの重病人になっていた。その後は、食事制限、減量指示、奥さんからはお目玉と散々だったらしい。
ただし、このサービス、結構な費用がかかる。会社が負担してくれた内はよかったが、個人ではなかなか大変。会社を離れた後は、とても受けられない。どうしようかと思っていたが、ひげの先生にかかってからは、年に一度、同じ時期に、いろいろな検診・検査を分けて行ってくれるので健康診断ができている。いろいろなラボに行かなくてはならない手間の多さはあるが、全てOHIPでカバーされるので費用はかからず。
ある年の検査の後、ひげの先生が、
「あなた、タバコは?」
「若いころ、半年吸って、止めました。」
「右の肺の一番下に小さな影が写っているので、レントゲン、もう1回撮ってみましょう。そして、それを持って、呼吸器の専門医に行ってください」
と、なにやら不気味なことになってしまった。
おりしも、オタワでレストランのウェイターがお客のタバコで肺癌になり、死亡するという記事が話題になっていた時期で、また、以前の会社で長年取引のあったおじちゃんが、自分はタバコを吸わないのに、やはり肺癌で摘出手術を受けた等を聞いていたので、こりゃ、やばいかも!早々、紹介された専門医にアポを取り、レントゲンフィルムを持って診察に出向いた。豪華なオフィス。どうして、専門医のオフィスって、こうも立派なの?と関係ないことを思いながらも、不安一杯。先生、フィルムを見て、説明してくれる。
「ほら、ここに小さく白く写っているのがあるでしょう?これが問題ですね」と渋い顔。オイオイ、大丈夫?
「息苦しくなること、ない?咳は?」自分にはそんな自覚症状、まったく無し。
「今日は、簡単な検査をします。その後、下のラボでこの検査を受けてください。さらに、こっちのラボに出向いて別の検査を受けてください。検査結果が届いたら連絡しますので、また来てください」
とその日は、検査ばかり。また、別の日に、別のラボへ行って、肺活量テストのようなことをさせられた。
1週間くらい経ったある日、その専門医から電話があり、検査結果が揃ったのでオフィスに来いとのこと。びくびくしながら出向く。オフィスで専門医と向かい合う。
「今日は、悪いニュースがあります。」
え!そんな!
「あなたの心肺機能は・・・」
やめてくれ!言わないでくれ!
「年齢に見合っていません!」
え!それって!
「健康過ぎます。心肺機能、30歳台です。まったく問題ありません。若過ぎるくらいです。影がありますが、おそらく長年あるものでしょう。原因はわかりませんが、変化していないと思われます。毎年の検診で見ていくことは必要ですが、まず、問題ないでしょう。なにもお伝えすることがないのが悪いニュースです」といって、ニヤリ。
まったく、ジョークもここまでくると、笑えず。でも、よかった。
他にも、健康診断で見つかったことに、心電図にちょっと乱れがあるとか、高血圧、血糖値、コレステロール値が悪いなど、悪いところがたくさんあるが、悪いと解かっていれば注意する。定期健康診断は、とっても大切と実感した。ひげの先生からは、「減量しなさい、運動しなさい」としきりに言われる。その結果を受けて、現在、減量に取り組んで1年半。これまでに、10キロ以上やせ、継続中。なにしろ、健康第一ですから。
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