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カナダ医療体験談 その6 「チキン・・・?」 その後4年半駐在したニューヨーク近郊と、さらに当地トロントでも日本語で会話が可能なファミリードクターさんが居ますが、ロチェスターではそうはいきませんでした。 ローチェスター着任早々、前任の伝手で紹介されたアメリカ人のファミリードクターと家族の健康状態について話合う機会がありました。となると、過去の病歴などについて話が出ます。今にして思えば当然準備して臨むところなのですが、1回目の駐在でそれ以外のことでもバタバタしていたものですから、そんな準備に気が回る余裕もなく、とにかく約束の時間にオフィスを訪問しました。しかし赴任前に「アメリカと日本では予防接種の考え方が違うので、何を受けていたかは整理していけ」とのアドバイスに従い、この部分についてはなんとかクリアできました。現地校通学のためさらに何種類かの予防接種を受けることにはなりましたが、会話は事なく進んでいきました。 で、何かの話の拍子に、「チキン」という単語が医者から発せられたのです。家内も私も、予期せぬ「チキン」にビックリ! 今でもそうですが、その単語自体がわからなくても、前後の文脈からおおよその単語については意味が想像できます。でも医学のこととなると、その肝となる言葉が理解できないと全く会話が成立しなくなります。 「ウーン・・・」、「チキン=鶏」だから、なにかそれに関連した病名や症状名には違いありません。さて、皆さんならこんな状況でなにを想像したり連想したりしますか? 私も家内も瞬時に同じ発想に至りました。そう、「鳥肌」です。 鳥肌の持ち主ではないが、寒ければ子供も大人も鳥肌は立ちます。なので、たしかそのときは曖昧に「イエス」と答えて乗り切ったように記憶しています。 勿論、すぐ後に辞書で調べ「チキンポックス(CHICKEN POX)」が何かは判明しましたが。 しかしなぜ「水痘=CHICKEN POX」と呼ばれるのか、そのナゾに迫ってみると・・・ 病気の発見で言うと、16世紀に英国の医師が天然痘より軽い症状の水痘を「CHICKEN POX」と命名したことや、17世紀にやはり英国の医師が始めて天然痘との違いを明確にしたなどの歴史があるようです。しかし、実際にこの名前が使われ始めたのはもっと以前に遡るようで、そこには種々の説があるようです。 1 病気でも、あまり危険ではない水痘なので、チキンを用いた 2 しみの様子が鳥の嘴で突付かれた後のように見える 3 しみの大きさがヒヨコ豆の大きさと似ていた 4 古い英語の「痛い」を意味する単語がなまって出来た 感覚的には、一番目のあまりいい意味で使われない「チキン=青二才、臆病」から来たように感じますが、皆さんはどう思いますか? さて、それ以降は、幸い我が家では切ったり張ったりすることなく、“海外医療生活”の環境からは脱することが出来ました。人間の根源に係る「生」と向き合う部分で医療の言葉は、やはり大切であり、いざという時に適切的確な言葉を選択しないとそれこそ「命」を落としかねないので、これからも十分に心していきたいと思います。 |